嚥下(飲み込み)評価・栄養・食事指導入院のご案内

 当院では、飲み込みに障害のある⽅を対象に嚥下機能全般について評価を⾏い、⼝から安全に食べられるようご本人様・ご家族様にアドバイスさせて頂きます。なお、検査は「嚥下造影検査」を含む予約⼊院(4泊5⽇)として⾏います。

食事の時、このような症状はありませんか?

  • ほとんど毎回、「飲みこむ時」や「飲み込んだ後」にムセる
  • 食べた後に声を出すと「ゴロゴロとした音が一緒に聞こえる」
  • 食べ物が「いつまでも⼝の中やのどに残った感じがする」

 私たちは普段、食べ物を⼝に運び、咀嚼しながらノドの奥の⽅に送り込み、"ゴクン"と飲み込んでいます。その時、食物や⽔分が誤って気管や肺の⽅に落ちて⾏かないように気管⼊⼝の蓋(喉頭蓋)が素早く閉まるのですが、そのタイミングが遅れたり弱かったりして食物が誤って気管の⽅に流れ込んでしまうことを「誤嚥」といいます。ムセて咳が出るのは、誤嚥を防ぐための正常な現象です。
 飲み込む⼒が弱くなり、⼝の中やノドのくぼみに飲食物がたまりやすくなっていると、食べた後に誤嚥しやすくなります。誤嚥が続くと肺炎を起こすリスクが高くなります。

嚥下造影検査でどんなことが分かるのでしょう?

 検査用にバリウムを混ぜたゼリー・粥などを食べていただきます。その際、エックス線を使用して⾝体内部を透視しますので、わずかな誤嚥でも発⾒することができます。検査の中では食べやすい食物の形態や食事姿勢など、安全に食べるための工夫や注意事項などを検討します。当⽇の朝もふだん通りの食事が可能です。

スケジュールについて

 入院当日は検査を行い、⼝腔や嚥下に関する専門的な評価を⾏います。
 入院中には、ご本人様・ご家族様(介護施設など)に、結果を踏まえ医師からの説明、言語聴覚士からのポジショニング・食事に関する注意事項・指導。栄養サポートチームから口腔ケア・食事形態の説明・指導を行います。

『嚥下評価・栄養・食事指導入院』について

 嚥下機能を血液検査・嚥下造影検査等で評価をし、今後の栄養管理や誤嚥の予防に役立たせることを目的とした入院です。

対象者

 脳血管障害やパーキンソン病等の既往がある方。または、嚥下障害が気になる方

 注意:嚥下障害の対象者とは、食事の際に最近ムセることが多くなった方や食事が飲み込みにくくなった方。(肺炎の方やまったく食事がとれない方ではありません)

ご利用の流れ

 評価入院を希望される方は、地域医療連携室へお申し込みください。

 お申し込みは『嚥下検査依頼兼診療情報提供書』をかかりつけ医よりFAXしてください。

 入院判定会議で検討しかかりつけ医へ回答します。