循環器内科 責任者/矢作浩一(循環器内科部長)
当科は2017年4月1日より開設しまして4月で8年目に入ります。24時間体制で、栗原市・登米市の市民の方々を中心に、開業医・病院の先生方や救急隊の協力を頂きながら、多くの循環器疾患の患者様を診させて頂いて参りました。
この8年の経過で、救急隊と協力をして循環器疾患を合併した救命を目的とした集中治療にも力を入れ、また、近隣の開業医・病院の先生方との連携を通して、冠動脈を始め、「不整脈」や「下肢動脈を中心とした末梢血管」に対するカテーテル治療も軌道にのり、症例数が増えております。そして「心不全」は今、国をあげて対策を講じようとしている病態です。目標は「再入院」を減らすことであり、医師だけではなく、心不全療養指導士、心臓リハビリテーション指導士が中心となりコメディカルの協力を得ながら多職種連携で取り組んでおります。
患者様においては、大病院と異なり、「紹介状」がなくても午前中の診察時間内であれば診察させて頂いており、循環器疾患を疑わせる症状であれば、夜間であっても診察させて頂いております。また、開業医の先生方とも密にしておりますので、かかりつけ医に相談をしてから当科を受診して頂いても構いません。
当科は、患者様お一人おひとりに、きちんと検査を行い患者様の話を聞き、診断・治療をしていくことを「モットウ」としております。患者様方々には、非常に診察までお時間を頂くことになるかと存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
栗原市・登米市の市民の方々の地域医療に力を注いでいきたいと考えておりますので、心配な胸部症状があれば、御電話を頂ければと思います。
主な治療対象疾患
①心不全 (急性/慢性)
②虚血性心疾患 (急性心筋梗塞/狭心症 etc.)
③不整脈 (致死性/頻脈性/除脈性 etc.)
④心筋症 (拡張型/肥大型/二次性 etc.)
⑤弁膜症 (僧帽弁/大動脈弁 etc.)
⑥成人先天性心疾患 (心房中隔欠損症/心室中隔欠損症 etc.)
⑦感染性心疾患 (感染性心内膜炎/心筋炎 etc.)
⑧末梢動脈疾患 (下肢閉塞性動脈硬化症/腎動脈狭窄症 etc.)
⑨大動脈疾患 (大動脈解離/大動脈瘤 etc.)
⑩静脈血栓塞栓性疾患 (肺塞栓症/深部静脈血栓症 etc.)
⑪睡眠時無呼吸症候群 (閉塞性/中枢性 etc.)
検査
①心臓カテーテル検査 (冠動脈造影/左室造影/右心カテーテル検査/心筋生検 etc.)<2泊3日>
②CT/MRI (心臓/冠動脈/大動脈/末梢血管) <外来予約>
③電気生理検査 (EPS) <2泊3日>⇐不整脈の検査
④埋込型心電計植込み術 <1泊2日>⇐失神の検査
⑤ポリソムノグラフィー(PSG) <簡易型(外来)➡(精査必要)➡1泊2日入院型>⇐睡眠時無呼吸症候群の検査
⑥植込み型デバイスの定期的外来チェック(ペースメーカ、ICD、CRT etc.)
⑦脈波検査 (ABI.etc.)、下肢動静脈エコー、腎動脈エコー <外来予約>⇐末梢血管の検査
治療
【1】経皮的冠動脈インターベンション術(PCI)<3泊4日> ⇐冠動脈の治療
【2】経皮的心筋焼灼術(アブレーション)<4泊5日> ⇐頻脈性不整脈の治療
【3】永久型ペースメーカ植込み術(PMI)<6泊7日> ⇐徐脈性不整脈の治療
【4】経皮的末梢血管インターベンション術(EVT)<3泊4日> ⇐末梢血管の治療
<東北大学病院に治療依頼>
【5】植込み型除細動器植込み術(ICD) ⇐致死性不整脈の治療
【6】心臓再同期療法(CRT) ⇐重症心不全の治療
外来・検査
初診・再診によって受付時間が異なります。 詳しくはこちらをご確認ください。
医師紹介
役職 氏名(ふりがな) |
専門 | 認定医等 |
病院事業管理者 平本 哲也(ひらもと てつや) |
循環器内科 心不全 |
日本内科学会認定 総合内科専門医・指導医・認定医 |
循環器内科部長 矢作 浩一(やはぎ ひろかず) |
循環器内科 |
日本内科学会認定 総合内科専門医・指導医・認定医 |
循環器内科医長 |
虚血性心疾患 不整脈 心不全 |
日本内科学会認定 総合内科専門医・認定医 |
循環器内科医長 深澤 恭之朗(ふかさわ きょうしろう) |
循環器内科 不整脈 虚血 心不全 リハビリ 循環器救急 |
日本専門医機構認定 内科専門医 |
循環器内科医員 横山 大樹(よこやま だいき) |
循環器内科 |
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主な治療内容
心臓の血管、「冠動脈」の病気----------------「急性心筋梗塞」と「狭心症」があります。
どちらも「胸痛・胸部絞扼感」という症状です。特に「急性心筋梗塞」という病気は命に関わる病気です。
当院では、急性心筋梗塞で救急搬送された患者様に、チームで対応させて頂き、早期に治療を行える体制をとっており、カテーテル治療により心臓の血液の流れを改善させるようにしております。
【急性心筋梗塞のカテーテル治療】
バルーンにしてもステントにしても、血管内が狭くならないように、薬剤を血管に塗布して治療しております。
<特殊金属で出来た金網(ステント)を留置するシーン>
2019年4月より当科では、不整脈のカテーテル治療を開始しました。
不整脈には様々あり、この治療の対象となる不整脈の症状としては「動悸」が最も多いです。我慢をしていると、息切れなどの症状のある「心不全」になる方もおられます。
そうなる前にカテーテル治療の適応のある患者様に対して、合併症なども十分説明して、納得の上で治療を受けて頂く方針としております。この治療には東北大学病院循環器内科不整脈グループと協力して治療に当たらせて頂いております。
【不整脈のカテーテル治療風景】
<心臓内のカテーテル> <心臓内からの超音波画像>
<術前のCT画像>
主な医療機器
<心臓のカテーテル検査・治療 ⇒ X線血管撮影装置 Allura Xper FD20/10>
<経皮的心肺補助(PCPS)> |
<経皮的大動脈バルーンパンピング(IABP)> |
<体温調節装置(ArcticSun)脳低温療法目的> |
<睡眠時無呼吸症候群の検査 ⇒ ポリソムノグラフィー(PSG)>
当科における研修・研修関連施設
- 日本循環器学会認定循環器専門医研修施設
- 日本超音波医学会超音波専門医研修施設
- 日本心血管インターベンション(CVIT)治療学会研修関連施設
- 日本不整脈心電学会認定不整脈専門医研修施設
- 日本病院総合診療医学会認定施設
- ICLS講習会